障がい者の総合的な支援をめざした総社市地域自立支援協議会の取り組み

 

                          総社市地域自立支援協議会

 

 総社市の地域自立支援協議会は、平成19年3月12日に設立されました。当事者団体・施設作業所関係者・地域活動支援センター・地域住民代表・障がい者相談員・特別支援学校・社会福祉協議会・行政関係機関など26の組織・団体で構成されている。協議会の事務局は、市より相談支援事業所の指定を受けている総社市社会福祉協議会が受け持っている。

 第1回の協議会では、各委員からそれぞれの現状と課題について意見交換を行った。その後、市内にある4つの地域活動支援センターで連絡会を3回開催し、今後の協議会の運営について協議を行い、今後は分野別部会を設けて進める方向性を確認した。

10月19日に開催された第2回協議会では、@個別ケースに関する部会、A児童支援に関する部会、B就労支援に関する部会、C生活支援に関する部会の4つの部会を設置することが承認された。以後、各委員はいずれかの部会に所属してもらい、部会中心に活動を進めている。

個別ケースに関する部会では、名称を「個別相談部会」とし、各機関が関わっているケースや相談事例を出し合い進めることになった。また、各機関が抱えている悩みや課題を解決するために、職員研修の開催や総合的な支援体制の確立なども提起されている。今後の障がい者支援は、様々な機関で個別ケースの対応を積み重ねることによって、幅広いネットワークの構築のもと、新たな支援の方策を創設し、マネージメント力を高めることができると考えている。

児童支援に関する部会では、名称を「こどもに寄り添う部会」とし、各委員からそれぞれの立場から現状と課題を出してもらった。早い段階からの療育が必要だが、保護者によって障がいの宣告の受け取り方の違いが大きく、情報の氾濫によって誤った理解をしている保護者が少なくない。また、この部会に当事者委員がいない。健常児の保護者にどの程度理解されているのか、障がい者の親と障がい児の親の視点の違いなど、調査をしてみるのもよいのではないか、地域のバリアを下げるための取り組みが必要なのではないかなどの意見が出された。今後は、重要な課題から取り組みを進めていくことになった。

就労支援に関する部会では、部会の名称を「就労を考える部会」とし、各委員からそれぞれの立場で現状と課題を出してもらった。短時間の就労なら可能な人、意欲はあるが持続できない人、家族の理解の有無など、当事者毎に多様な状況がある。企業への働きかけについて、個別ではなく自立支援協議会などを通しての交渉も有効なのではないか。また、企業側の意見を聞く機会も必要。身体障がい者の雇用はあるが、知的・精神はほとんどないのが現状であるなどの意見が出された。しかし、この部会を通じて、今までになかったネットワークが構築されつつある。このネットワークを活かした支援を広げたいと考えている。

生活支援に関する部会では、部会の名称を「くらしを支える部会」とし、各委員からそれぞれの立場での現状と課題を出してもらった。この部会は、他の3部会以外に関わること全てがテーマとなってくる部会である。利用者に即した資源が不足している。利用したいサービスと提供されているサービスの格差をきちんと把握する必要がある。施設整備の際、地域の方の理解を得るためにどうアプローチしたらいいのか、地域の理解は後からでも得られると考えている。とにかく施設整備に取り組みたい、小さな単位での受け皿の整備の必要性、閉じこもりがちな人の声をどのように受け止めていくのか、地域へ出てつまずいたときに帰れる場所がないなどの意見が出されました。今後も、現状と課題を出し合い、方向性を提案しながら部会を進めることになった。

いずれにしても、各部会はまだ立ち上がったばかりで、現状と課題を抽出する段階である。現状と課題をしっかり出し合うことで、共通認識が生まれ、今まで障がい種別の縦割りであった取り組みが縦横無尽なネットワークによる新しい支援が創設されると確信している。

総社市での取り組みは、まだまだ未熟なものであるが、地域自立支援協議会の取り組みを通して、「障がいがあっても、安心して豊かに暮らせる地域社会づくり」をめざして、歩みを続けたいと考えている。