平成21年度岡山県知的障害者相談員協議会総会並びに研修会
 本年度の岡山県知的障害者相談員協議会の総会並びに研修会が、6月26日(金)10時20分から岡山県総合福祉・ボランティア
・NPO会館301会議室で開催され、約90名が出席して行われた。本年度は、県民局、市町村担当者にも出席を要請し、12名の
参加をいただいた。

研修会

開会挨拶        岡山県知的障害者相談員協議会太田会長並びに岡山県手をつなぐ育成会徳田会長
  まず、岡山県手をつなぐ育成会徳田会長から、障害者自立支援法改正案が国会に上程されながら、一度も審議されていない状況や
 おかやな福祉互助制度など最近の動向について述べられ、太田会長からは、今日の研修会と総会が有意義になるよう、ご理解とご協
 力をお願いし、開会の挨拶とされた。
来賓挨拶


  岡山県障害福祉課の山本哲也課長から、岡山県の夢作りプランの中間年にあたり見直しがあるので、皆さんからの意見聴取の協力
 と今回のこの相談員研修会はそもそも岡山県として共済というつもりの事業である。相談員業務について近年行財政改革の一貫として
 県業務から市町村業務へと移管されたものであるが、十分な引き継ぎができていないので、この機会に市町村の皆さんにも出席をして
 もらって、相談員活動の実情などについても知っていただきたいと思い、ご案内をしていただいた。そう言う意味からも有意義な研修会と
 なるよう願っているとの挨拶があった。

出席県市町村担当者の紹介 
  配布の名簿により、出席者を紹介。 

講  話  

「相談員の業務について」    社団法人岡山県手をつなぐ育成会    徳田公裕会長              講話関係配布資料
  当初、岡山県手をつなぐ育成会福島忠雄副会長が講話を担当することになっていたが、当日、体調を崩され、急遽徳田会長が代行。
 岡山県手をつなぐ育成会50周年記念誌に掲載された「岡山県相談員協議会の歩み」を元に説明。
・まず、知的障害者相談員は、昭和43年の知的障害者福祉法に位置づけられて全市町村に配置された。
・当初は、知的障害者の保護者で人格識見に優れた人を市町村長が推薦し、県知事が委嘱していたが、平成18年からは県の行財政
 改革により市町村へ事業が委譲され、市町村長の委嘱に切り替わった。
・法令に示されているように、知的障害者相談員は、知的障害者の就学、就労、福祉についての相談を行うとともに、関係機関への橋渡しの
 役割があること、知的障害者について援護活動への啓発などがあり、その職で知りえた秘密は守らなければならない義務がある。
・現在の知的障害者相談員にまつわる問題点として
   ・高齢化 ・個人情報保護法による情報の共有化ができない。 ・行政、民生委員など地域福祉関係者との連携ができない。
・最近の県育成会のアンケートから、相談員の留意する点として、
   ・相談員の経験をひけらかしたり、押しつける傾向がある。まず、相手の話に十分聞き入ること、共感することが求められる。
   ・年齢差、年代差により、相談に応じてもらえないことがある。若い相談員との連携も必要。
 以上の話に対する質疑として
  ・長年、相談員をしているが、民生委員などとの連携がとれにくい。山間の町であるので、閉鎖的でもある。良い方法は。
  ・関係者との連携や話し合いをするためには、町の行政担当者が間に入って調整する必要がある。町が協力してくれないなら、委嘱した
   任命責任もあり、何もしないのは不作為だと攻めてはどうだろうか。
  ・総社市においては、民生委員協議会の会長が相談員であるので、連携はうまくいっている。また、自立支援協議会にも積極的に参画。

活動報告

 報告者 
      備前県民局     岡山市   近藤直子氏
      備中県民局     笠岡市   原田てつよ氏
      美作県民局     津山市   西村浩子氏

備前県民局 岡山市 近藤直子氏
・岡山市での取り組みとして、市内の相談事業所6事業者、保健所健康づくり課と地域グループ「ともネット」との懇談で、早期発見、早期
 療育について話し合う。また、東備との行事で瀬戸高等支援学校の見学を行った。
・私自身としては、市の育成会の事務局におり、自立支援法への移行期でもあったので、事務手続きの仕方などの助言を行っていた。
・また、政令指定都市に移行するということで、療育手帳、修学相談などの説明があり、成年後見などについても意見交換を行った。
・問題点としては、祖父母への対応に悩んでいる親が多いので、その対応。養護学校やみどり学園なども定期的に訪ねている。そうした
 ネットワークの構築。

備中県民局 笠岡市 原田てつよ氏
・笠岡市には、4人の相談員がおり、倉敷更生相談所、児童相談所の巡回相談の手伝いを行っている。
・地域の皆さんが、私たち相談員をどのくらい知っていただいているのか、また、どのくらい相談に乗ればよいのかと悩んでいる。
・そうした中で、先日、中央病院から電話があった。重度の子どもに国立南病院へ転院することを勧めたが、地元に連れて帰るという。
・地元とは、私の住んでいる離島で、診療所はあるが、医者は常駐しておらず、訪問介護事業所もなく、ヘルパーもいない。
・そこで、相談員でもあり、議員でもある私と母親といっしょに市役所に行き、障害福祉担当と子育て支援課、保健師と話し合う。
・島の診療所へ週3回来られる医師に介護などをお願いし、週2回の入浴もしてもらうことになった。また、地元の重度障害児の親の会
 「すてっぷ」の会長を紹介する。
・5月中旬には中央病院の先生の手が空いている時に付いてもらって退院し、地元に戻る。来年には幼稚園に行かせたいといっている。
・この事例も以前、巡回相談で、他の相談員が出会っている。こうしたことから、立ち会う場合には名詞を差し出すとか、また、相談員同 
 士で関わった事例についての情報を共有することが大切であることに気付いた。
・関わってから、2年になるが、ステップの会長とはメールのやりとりをしているようである。先日、地元の島の知り合いの人からパンをも
 らった。よくよく訊いてみると、そのお母さんが焼いたそうである。今ではパンを焼く余裕も出来てよかったと思っている。

美作県民局 津山市 西村浩子氏
・津山地区では、鏡野町の包括支援センターなどの見学をした。高齢者や障害者の虐待が多いとの話を聞いた。
・ただ、私どもとしては情報をいただけないので、動きようがない。
・私ごとだが、仕事を辞めて3年になる。時間が出来たのと、いろいろな人から手伝いを頼まれて、デイサービス、料理・手芸教室、ウォー
 キング、おもちゃ図書館などの手伝いなど。また、なんでも相談が第一木曜日の午後にあり、高齢者障害者の相談に関わっている。
・成年後見の手伝いもしている。弁護士から月1回身上看護をしてもらいたいと言うことで、2名の障害者を見守り、メールで弁護士に報
 告をしている。
・私の次男は39歳の障害者。グループホームに住んでおり、みのり学園親の会の月1回の作業日に出かけていき、高齢になって作業が
 余り出来ないので、親亡き後の相談を行っている。最近、月に2度ぐらい訃報が入るようになって、親亡き後の問題が差し迫っている。
・親の会でNPOをとって、成年後見をといっているが、なかなか立ち上げることが出来ない。
・息子の小学校の同級生Sさんの事例を話したい。小学校時代、Sさんは4人暮らしで建て売りの新興住宅街に住んでいた。地域の中学
 校に進み、卒業後は和菓子屋さんに就職。みたらし団子を作り、店の人たちにかわいがってもらっていた。ところが、給料日になると母親
 が受け取りにくる。それがだんだん給料の前借りに母親が来るようになり、とうとう和菓子屋を辞めることになった。
・10年ほど前に、げっそりとやつれた本人を中学校の先生が見つけ、良く訊いてみると、病弱の父親と二人でアパートで暮らしているとか。
 支援センターや市役所に掛け合い、生活保護を受け、仕事もやっと仕出し屋に勤めるようになった。父親も亡くなり、グループホームに
 住み、金銭管理も権利擁護事業で行ってもらっており、落ち着いてきた。休みには京都の彼女に会いに行くようにもなった。妹が結婚して近
 くにいるようだが、兄のことまでは手が回らないと言われる。母親は近くの町で別の男と住んでおり、スーパーで働いているとか、母親に
 はお金を取られると言うことで、近寄ってはいないとのこと。
・私も、家に呼んで食事をいっしょにしたりしているが、最近、母親のつれあいが本人名義て゛20万円の借金をさせていることが判明。対応し
 なくてはと思っている。
・これまで、中学校の先生がほとんど抱えて世話をしてくださっていたので、私どもと連携して、なんでも相談にかけて支援していきたいと思っ
 ている。

 以上、三人人の地域の関係者の理解と支援を引き込んでの活動の様子をお聞きし、感銘を深めるとともに、相談員としての具体的な問題
について、提起された。


情報交換


 倉敷地域

 高梁・新見地域

 美作地域

 井笠地域

 岡山・玉野地域

 東備地域

 岡山、東備、倉敷、井笠、高梁・新見、津山・勝英の地域に分かれ、県民局、市町村のみなさんにもそれぞれに入ってもらい、情報交換を行
う。主に、障害者の地域での生活を支援するため、関係機関や民生委員などとの連携、また各地域での活動について、相談員としてどの位
関わればよいのか、その限度がわからないなどの熱心な情報交換が行われた。

総会行事
議 事          太田会長が議長として議事を進行。                  当日配布要項と議案

 1 平成20年度岡山県育成会との共済・参加等事業状況報告並びに会計報告・監査報告
 2 役員の改選
 3 平成21年度事業計画並びに予算について
 4 地区別研修会について
 以上が事務局から提案され、特にこれまで、相談員協議会と育成会一般会計との関係や相談員研修にどのくらいの予算が計上されているか
などについても説明、原案どおり可決。役員の改選について、まず、地域の理事の推薦と承認の後、別室にて、会長、副会長、監事の推薦をし
てもらい、全体会で承認。太田会長の退任挨拶に続いて、新任役員として高田新会長の挨拶と新役員の自己紹介があった。

  選出された新役員一覧
 会長 高田典洪(備中)  副会長 海野啓子(備前) 片山初美(備中) 北原常男(美作)
 監事 入江哲弘(備前)  笠原三恵子(備中)  西村浩子(美作)
 理事 備前県民局  
      岡山地区 田中敏子(岡山) 近藤直子(岡山) 太田和子(玉野)
      東備地区 岡武克恵(備前) 茂泰希代子(瀬戸内) 鳥羽美千代(赤磐)
     備中県民局
      倉敷地区 梅木英子(倉敷) 中原恒昭(倉敷) 小川正雄(総社)
      井笠地区 杭谷由佳里(笠岡) 嶋崎早苗(井原) 田村榮子(浅口)
      高梁地区 鈴木洋子(高梁) 山根玲子(高梁)
      新見地区 佐熊正史(新見) 福水 真(新見)
     美作県民局
      真庭地区 牧山節子(真庭) 妹尾宗夫(真庭)
      津山地区 美若忠生(苫田) 大釜紘彦(久米) 


 新役員あいさつ

 新役員紹介



閉  会 

   岡山県知的障害者相談員協議会北原副会長より、本日、三人の方々から貴重な活動報告をいただき、大変参考になった。これから地区別研修会にお  いて、それぞれ事例を出し合って勉強をしていこうでないかと  呼びかけられた閉会挨拶により、散会した。

                                                                  (文責 徳田)

戻る